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BSS倉吉AMラジオ局休止 実証実験開始へ

2025-09-03 | ペンライト

株式会社山陰放送は、倉吉市に設置しているAMラジオ局の運用を一時的に休止する実証実験を行う。対象となるのは出力100ワットで周波数1557キロヘルツの倉吉AMラジオ局で、期間は2025年12月1日から2026年9月30日までを予定している。ただし状況によって延長される可能性があり、実験終了後には送信所を廃止する可能性もある。

目的と背景

この実証実験は、AM放送からFM放送への移行に向けた影響の検証を目的としている。AM放送は夜間に外国局との混信や雑音が発生しやすく、倉吉地域でも聴取困難な状況が報告されている。FM放送は混信に強く音質も明瞭であるため、全国的に移行が進められている。加えて、AM放送の維持には高いコストがかかることから、放送事業者にとってFMへの移行は経済的な利点がある。

代替手段

倉吉局の休止に伴い、周辺地域の住民は他の放送局や通信サービスを利用できる。FM放送は鳥取92.2メガヘルツと松江87.1メガヘルツで受信可能であり、AMでは米子局900キロヘルツと鳥取局1431キロヘルツが利用できる。FMが受信可能な世帯にはワイドFM対応のラジオ機器の使用が推奨されている。さらに、受信環境が整わない場合は、インターネット経由で無料配信される「radiko(ラジコ)」を利用することで、パソコンやスマートフォンから聴取できる。

制度と全国的な動き

総務省は、AM放送の維持に関する課題を踏まえて、各局がFM転換を検討する際に必要となる検証の場として実証実験制度を設けている。山陰放送はその対象事業者の一つとして今回の取り組みを進めている。全国的にも多くの民間ラジオ局が同様の課題を抱えており、AM局の段階的な廃止とFM移行が進むことが見込まれている。

問い合わせ窓口

今回の実証実験に関する問い合わせは、株式会社山陰放送の電話窓口または専用フォームで受け付けている。受付時間は平日の午前10時から午後5時までで、祝日と年末年始を除く。また、総務省でも問い合わせ窓口を設けており、制度全般に関する説明や相談に応じている。

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